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フルミストとは?
フルミストとは、鼻の中に噴霧するタイプのインフルエンザワクチンで、活性を低下させたインフルエンザウイルスを鼻腔内に噴霧することで体内でインフルエンザ感染と類似した環境を作り、インフルエンザウイルスに対する免疫を誘導します。
そして、国産不活化ワクチンとフルミストを1シーズンに両方使用していただくことも可能です(受験生の方などにお勧めです)。
2003年にアメリカで、2011年にヨーロッパで承認されていますが、日本では未承認のワクチンです。
当初は特に2歳〜7歳において注射型より良いと推奨されておりましたが、2016年6月のアメリカ疾病対策センター(CDC)においてはフルミストより注射型のほうが良いという報告があり、アメリカにおいては推奨が外れました(※)。原因は、クリニック内でのワクチンの保管温度が適切でなかったことなどが挙げられておりますが、確定した理由はわかっておりません。
(※)2016年6月22日アメリカ疾病対策センター(CDC)、原文
https://www.cdc.gov/media/releases/2016/s0622-laiv-flu.html
フルミストと国産不活化ワクチンの違い
<優れている点>
- 通常インフルエンザウイルスが侵入する経路となる鼻腔で免疫を作るため、高い発症予防作用が得られます。
- 活性を低下させたウイルスで免疫を作るため、流行しているインフルエンザと異なる株に対しても軽症化してくれます。
- 鼻腔内に噴霧するため、疼痛刺激が少ないこと
- 作用持続が長いこと
<注意するべき点>
- 自費診療になります。
- 接種後、軽い感冒様症状(鼻水・咳など)や微熱を含めた発熱の恐れがあります。
症状の程度により、抗インフルエンザ薬を投与する場合がありますので、その際はご相談ください。 - 日本国内では、厚生労働省の承認が下りていないワクチンです。そのため、副反応が生じた場合には医薬品副作用被害者救済制度が利用できず、基本的には自己責任での接種になります。ご理解の上、ご検討ください。(当院では過去の接種で強い副反応を生じた例はありません)。
接種対象となる方、接種できない方
<接種対象となる方>
- 2歳以上、49歳以下
- 8歳以下で、今までにインフルエンザにかかったことが無く、またインフルエンザワクチンを1回も受けたことが無い方は2回接種が必要ですが、他の方は1回接種になります(今までに1回でもインフルエンザにかかったか、1回でもインフルエンザワクチン(注射含む)を接種したことがある方は1回です)。
<接種できない方>
- 5歳未満で喘息がある方、または50歳以上の方(有効性が実証されていません)
- 今までに喘鳴を指摘されたことのある方、1年以内に喘息発作のあった方
- 心疾患、肺疾患・喘息、肝疾患、糖尿病、貧血、神経性疾患など慢性疾患をお持ちの方
- 免疫不全者と接触を持つ方
- アスピリン内服中の方
- 妊婦、または妊娠の可能性のある方
- 重度の卵アレルギーをお持ちの方(卵摂取でアナフィラキシーの既往のある方)
- 過去4週間以内に、生ワクチンの接種をしている方
- ステロイドなどのは免疫抑制剤を使用中の方
- ゲンタシン(抗菌薬の一種)アレルギーのある方
- 免疫不全者と接触を持つ方
- 他、医師が接種不適当と認めた方
金額
1回8,500円(税込み)、全額自己負担になります。
輸入企業など
輸入元企業名:株式会社Monzen Corporation Japan
製造元の正式名称:Medimmune,LLC
(ライセンス保持者 :AstraZeneca Canada Inc. 親会社)
※個人輸入において注意すべき医薬品等について
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/healthhazard/